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それか干し仏ちにしかならないそれから、いざインサートの山前で、萎 えてしまう状態っていうのもある。もうひとつ、挿入している途中でフニヤツとなっちゃう。 つまり硬さを維持できない。この Ja つの状態があるんです」 その原閃は何だったのだろう。当初谷口さんは、「最愛のf 」に対してあまりに緊張してい るからではないかと思ったという。つまり、俗に「初夜インポ」とか「成田インポ」と呼ばれ るような緊張型ED である。もちろん谷U さんはそれほど初心者ではないが、この時期には 「この子と結ぼれるなら、人生のすべてを捨ててもいい」などとまるで熱病に浮かされたよう に思い詰めていたこともあったので、極度の緊張状態が一閃であると彼は考えた。
「真剣にな りすぎているからそうなっちゃうのかな」と思い悩んだ。そして「最愛な子」だからこそ、セ ックスも完壁にして満足させなければいけないというプレッシャーが緊張に拍車をかけた。 しかし彼女に対してだんだん慣れてきて、セックスの場面でも緊張がとけてきたにもかかわ らず、ED は治らなかった。そうすると、借金や離婚調停によるストレスがもっと大きな原因 なのではないかと谷口さんは与えついた
借金や離婚だけじゃなくて、町内会の役人 をやっていたんだけど、会計係が金を持ち逃げして埋め合わせをしなくちゃいけなかったり、 家を売って借金をいっきに返済する予定だったのに不況でぜんぜん売れなかったりとか、もう 何でこんなに来るのかと思うほど災難続きだったからね。 それからストレスが引き金になって、 年齢的な衰えが吹き出てきたという感じだったかな」 谷円さんは深夜も述川働いていたほどだから、体力的な衰えはそれほどでもなかったはずだ が、それがペニスに集中したというのは、ペニスという部分がいちばん繊細で過敏だからであ ろうか。
「最愛の子」は、谷口さんを責めるのではなく、「私に魅力がないから：・：」と自分白身を立 めているようだつた。谷川さんはそれを感じ取るのも辛かった。何とかしたかったしかし病 院に行くのは恥ずかしかったし、適切なアドバイスが書いてある．般占も見つからなかった。 「印象としてはいろんな要素でED になると思うんだけど、ひとつの要素でそうなってしまう と、連鎖反応的に他の要素がからんでくるような可能性はト分にあると思うね。このへんのメ カニズムみたいなものを少しでも知っておけば、あんなに混乱しなかったんじゃないかな」 出張先の天国と地獄 「最愛の子」との関係に幸福を感じているものの、性的に成就しないことに苦しんでいた谷川 71 さんは、出張先の金沢で慌がきしたのか、新たな女性との性愛にのめり込んだ。 取引先の事会に来ていたん久性社以だったとても話が合うので、翌日、ディナーに誘うと、 久性から悩みを打ち明けられて人生相談に乗った。既MmZの彼交は姑との関係で苦しんでいた。
すぐにでも離婚をしたいが、小学生の子どもがいるので踏み切れないということだった。ノイ ローゼのために精神科に通院していて、争時期は入院したということまで告白された。 いつものことだが、「点れなタ」を放っておけなくなった。彼女のほうも「優しい児」に惚 れ込んだようだつた もちろん符口さんは束京に恋人がいるので、彼K のほうから誘ってきても、「すごく好きな 人がいるから」と断わったしかし彼交が淋しそうにしていると、ますます放っておけなくな り、「恋人がいてもいいんなら、ハの役にし仏ちたい」という気分になった。そしては以終的に、 けえてくる彼女を受け止めた。
「円分の人生がからっぽだから、そういう子のために何かをしてあげたいという気になっちゃ うんだよ。一一刊の日的政失だからさ、自己祉明、自己達成感が欲しくて、それが特に火のf に 向かっちゃうのね」 しかし当初は、「一晩だけの奉仕」のつもりだったのが、セックスのあとは谷口さんのほう が深入りしてしまった。勃起したのだ。 「久しぶりに「定る』っていう感じだったね。男だったら、わかるでしょ？
それから、一種の現実逃避による解放感だよね。金、引っていう街がそれにピッタリで、借 金や離婚のことも忘れられて、女の子に集中できたんだよね」 東京に戻れば、あいかわらずED の症状は続いた。恋人に対する愛情はますます汎休まってい き、結婚さえ意識するようになったにもかかわらず。 性的な欲求不満は恒常的になり、しばしば金沢の夜が恋しくなった彼広からは何度もラブ コlルがかかってきたので、誘われるままに、毎月のように金沢へ通ったときには待ち合わ 場所からラブホテルに此行し、野獣のように彼交の肉体をむさぼった 「ある’立味で破壊的になれるんだよ。